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2017.05.03

出展者紹介:鋳金家 本山ひろ子

24motoyamahiroko

鋳金家 本山ひろ子さんのご紹介です。

プロフィール

1975年千葉県千葉市生まれ
2003年より佐倉市に移り、工房を構える
原型制作から鋳込みまで自ら行う
主に石膏鋳造技法で制作
動物や植物をモチーフとした作品を展開している
クラフトフェア、個展、千葉県を中心に活動している

—ものづくりの道に進むことになったきっかけを教えて下さい。また、ものづくりの際に大切にしていること、ものづくりに対する思いを聞かせてください。

和菓子製造販売を行う両親の元に生まれました。店舗兼自宅だったので、学校から帰って父の仕事を見ながら父と今日あった出来事を話すのが日課のようになっていました。特にものづくりに意識していたわけではありませんでしたが、父の手からポコポコ生まれる和菓子を見るのが好きでした。リズミカルにどら焼きの皮をひっくり返す仕草、練り切りのあんこのグラデーション、串に団子を差す感触。
今でも父を思い出すのは、その頃目に映っていた毎日のような気がします。
その様子を見ていたからか、型に蝋を流す感じ、型から作品が取り出される様子、出来上がった作品を並べて行く動作。
所々で父の姿を頭に思い浮かべます。
すでに父は他界し、当時使っていた和菓子の道具類は、今私の元で活躍しています。
思い起こせばこれが私のルーツだなと思います。
出来上がった作品はそれぞれがお客様の元に巣立って行く。その場所でどんな風景になるのかななんて事を考えながら作品を作っています。

—にわのわは地元千葉をだいじにし、つくり手とつかい手を結ぶ「わ」となることを目指しています。千葉とのつながりを含め、つかい手に向けた簡単な自己紹介をお願いします。また、にわのわに抱いているイメージを教えてください。

にわのわに参加させて頂いた最初は2012年でした。はじめてのクラフトフェア。はじめてのにわのわ。
主催者側のスタッフの方達もはじめてなのに、とても落ち着いていて、出品者としてはこれ以上ないくらいのケアをして頂きました。
作家としてはいつも作って頂いた素晴らしい舞台に出店できる喜びを感じます。
お客様に楽しんで頂く、作家が安心して出店できる。それらの想いが詰まったとても温かなクラフトフェアです。
それは着実にお客様に伝わっていると思います。
私の母は来るたびにお友達と敷物を広げて、美味しいもの食べて、おしゃべりを楽しんでいます。
その後駅まで歩いて、佐倉の周辺を散策するのもひとつの楽しみだそうです。

晴れ女がいるんですかね、参加させて頂いた年は本当に素晴らしいお天気になるんです。

現ににわのわをきっかけに多くのお客様や作家の方と繋がる事ができました。
そこで声をかけてくれる方々から「またにわのわ行くよ」嬉しいお言葉を頂きます。
そんな声を聞くと、また出店できるように頑張らねばと思うのです。

—にわのわではどんな作品が並び、どんな展示となりそうでしょうか。見どころやいちおし作品があったら教えてください。

鋳物で作品を作っています。
鋳物は普段の生活ではなかなか馴染みのないものですよね。
私は鋳物のずっしりした金属の重さが大好きで、この技法を使っています。
鋳物は一言で言うと地球の資源が一旦溶けて、私が作った形に固まってくれた感じ。鍛造や彫金とはちょっと違う鋳肌が特徴です。
ぜひ実際の作品を手に取って、その重さを感じて頂きたいです。

動物や植物をモチーフとしたオブジェを中心に並べる予定です。
木材等他の素材と組み合わせることで、より鋳物の素材感を感じて頂けるかなと。
鋳物はその制作行程が特殊なので、お客様とその場でいろいろご説明できたらと思っています。

本山ひろ子さん、ありがとうございました。

cogome@yb3.so-net.ne.jp
http://www.motoyamahiroko.jp/