,

2025.04.15

出展者紹介:長澤万耶子(陶磁器)

プロフィール

東京都小平市で、土の質感や温もりを大切にうつわやオブジェを制作しています。使うほどに馴染み、暮らしの風景に溶け込むうつわを目指しています。クラフトイベントや企画展を中心に活動しています。

—ものづくりの道に進むことになったきっかけを教えて下さい。また、ものづくりの際に大切にしていること、ものづくりに対する思いを聞かせてください。

美濃焼の産地である岐阜県多治見市に生まれ、祖父母が窯業関係の仕事をしていたため、焼き物が身近な存在でした。幼い頃から手を動かして何かを作ることが好きで、陶芸を学びたいと思い、美術大学へ進学しました。そこで土という素材が持つ温かさや、焼成による変化の奥深さに魅了されました。

ものづくりを続ける中で、自分の内面や感情と向き合うことが増えました。時には、迷いながら制作を続けていたこともあります。でも、土に触れ、形を作り、焼き上がった作品を見つめることで、自分の中にある「確かなもの」に気づくことができました。

制作の際には、うつわが暮らしに自然と馴染み、日常の風景の一部になることを大切にしています。手に取ったときの心地よさや、使い込むほどに深まる味わいを意識しながら、静かに寄り添う器を目指しています。日々の生活の中で、ほっとする瞬間を生み出せるような、そんな器を届けられたら嬉しいです。

—にわのわは地元千葉をだいじにし、つくり手とつかい手を結ぶ「わ」となることを目指しています。千葉とのつながりを含め、つかい手に向けた簡単な自己紹介をお願いします。また、にわのわに抱いているイメージを教えてください。

大学院時代のプロジェクトを通じて、千葉の自然や文化、地域の営みに触れ、地域の方々と交流しました。豊かな水や土壌、素材が暮らしの中で活かされ、人々の営みと深く結びついていることを実感しました。そうした経験を通じて、ものづくりと生活のつながりを改めて考えるようになりました。

うつわは、ただ使うための道具ではなく、手に取る人の暮らしに寄り添い、時間とともに表情を変えていくものだと考えています。にわのわは、つくり手とつかい手が直接出会い、器が誰かの手に渡り、そこから新しい物語が始まる場。そんなつながりが生まれることに、強く惹かれています。

千葉での出展は初めてですが、にわのわを通じて生まれる対話や出会いを楽しみにしています!

—にわのわではどんな作品が並び、どんな展示となりそうでしょうか。見どころやいちおし作品があったら教えてください。

にわのわでは、うつわや花器、オブジェを展示したいと考えています。土の温もりを感じられる質感や、使い込むほどに風合いが増していく佇まいを大切にし、日々の食卓やくつろぎの時間に寄り添うような作品を提案します。