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2022.04.20

出展者紹介:濱口さえこ(染織・布)

プロフィール

植物専門の出版社・編集プロダクション勤務などを経て、
草木の力を借りたものづくりをはじめる

2017 アート&クラフトフェアチバ にわのわ出展
2018 まつもとクラフトフェア、アート&クラフトフェアチバ にわのわ出展
地球のしごと大學 つちからきもの学部 講師
『色で遊ぶ 素材で楽しむ 手織りこもの』日本ヴォーグ社刊 共著

—ものづくりの道に進むことになったきっかけを教えて下さい。また、ものづくりの際に大切にしていること、ものづくりに対する思いを聞かせてください。

大地や海のいとなみ、季節の移り変わり、気持ちの移ろいや出会いにより心が動いた瞬間、たまらず何か形や色に残したいと手を動かした時間の堆積が、ものづくりにつながっています。わたしの周りに満ちている草木や陽の光、風、水とともにたゆたうように作り続けていきたいと願っています。不揃いで不恰好なものばかりですが、手から生み出されるものとともにある暮らしを慈しみ、それを選びとる自分でありたいなと思っています。

—にわのわは地元千葉をだいじにし、つくり手とつかい手を結ぶ「わ」となることを目指しています。千葉とのつながりを含め、つかい手に向けた簡単な自己紹介をお願いします。また、にわのわに抱いているイメージを教えてください。

考え思いめぐらし立ち止まりながらの日々にあったなか、一昨年、昨年のにわのわを通じて、つくり手の工房を訪ね、つくり手のことばを直にうかがう機会を与えていただきました。さまざまなつくり手の現場に佇み、語らうことで、自分の未熟さを思い知るとともに、ふたたびつくり手としてこの場に立たせていただくことへと自分を奮い立たせる勇気ももらいました。にわのわに関わる皆さまへの深い感謝の気持ちを込め、千葉のこの地の恵みをいただいて、色や形にしていきたいなと思います。今年もにわのわを通じてたくさんのよき出会いに恵まれることを願っています。

—にわのわではどんな作品が並び、どんな展示となりそうでしょうか。見どころやいちおし作品があったら教えてください。

草木の力を借りて染めた布や古布を裂き、再び糸にして布に織りあげ、暮らしの布に仕立てています。北欧の織りや地元佐倉に伝わる口伝書の織りなどを参照した模様を裂き織りで表し、バッグやラグなどの形にしています。また、草木からいただいた色でたおやかな布を染めています。ストールや風呂敷、カーテンなど万能布として暮らしの中に取り入れていただけたらうれしいです。