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2023.04.23

出展者紹介:向山美和子[∞m.m∞](染織・布)

プロフィール

武蔵野美術大学油絵学科卒。
服作りは独学で習得する。
数年前より千葉県の外房に移住。
服作り・販売を始める。

—ものづくりの道に進むことになったきっかけを教えて下さい。また、ものづくりの際に大切にしていること、ものづくりに対する思いを聞かせてください。

小さい頃から母の影響もあり、何かを作ることが好きでした。
大学卒業後は、ものづくりとは全く無縁の仕事に就いており、服作りは独学で趣味として楽しんでいる程度でした。
数年前に体調を大きく崩したことで前職を継続できなくなったことを機に、自宅で療養しながらできる仕事として服を作るようになりました。

数年前までは、ものづくりを生業にすることは全く考えていなく、きっかけも消極的な理由でしたが、服を作り続けていくうちに、生活のための手段として作る服と本来の自分がやりたいこととのギャップも感じており、そのギャップが大きくなっていることにも違和感を強く感じていました。
また一方で、服を作る過程で発生する大量のハギレを処分せざるを得ない状況に後ろめたさを感じており、ハギレを使って何かを作れたらと思うようになっていました。
ものをつくる者の責任として考えるべき課題、本来やりたいこと、この2つの課題に取り組んでいきたいと考えるようになり、昨年よりハギレを使ったピースワークの服を少しずつ制作するようになりました。

世の中には沢山の服が溢れ、また一度も着られることもなく処分されてしまう服も沢山あります。
そんな中で、敢えて自分が作る必要性とは?、と考えることがあります。
世の中に多く溢れる服の中から、自分の作った1枚が選ばれて誰かの手に渡り、その人の生活を彩るものとなり、服として全うされることは、とてもありがたいことです。
その1枚1枚も「小さなピース」から作られていることを感じて頂ければ幸いです。

—にわのわは地元千葉をだいじにし、つくり手とつかい手を結ぶ「わ」となることを目指しています。千葉とのつながりを含め、つかい手に向けた簡単な自己紹介をお願いします。また、にわのわに抱いているイメージを教えてください。

ものづくりが好きになったのは、洋裁好きの母の影響があると思っています。
母の生まれは、千葉県。
私自身は数年前に千葉県の外房に移住してから、ものづくりを生業とするようになりました。
ものづくりの楽しさを教えてくれた原点と千葉に、繋がりを感じています。

「にわのわ」は、私にとって憧れではあったものの、遠い存在でした。
私のような独学で学び数年前から始めた身で、「にわのわ」に参加できる日がくるとは考えてもいませんでした。

毎年、「にわのわ」を楽しみにいらっしゃるお客様も多いと思います。
そんなお客様の気持ちや他の作家の方々に、少しでも近づけたらと思っています。

—にわのわではどんな作品が並び、どんな展示となりそうでしょうか。見どころやいちおし作品があったら教えてください。

ハギレを使ったピースワークの服のほか、原型となった生地やデザインの服なども併せて展示したいと考えています。
対比で見たり、それぞれを楽しんで頂けたらと思います。